吉見台遺跡  よしみだい  
   


吉見台遺跡(よしみだいいせき)

 

 印旛沼に注ぐ鹿島川の河口近くの台地上に、吉見台遺跡はあります。台地の下には、七井戸池と呼ばれる湧水池がありますので、縄文人の生活にも利用されていたことでしょう。

 吉見台遺跡周辺には多くの縄文時代の遺跡が知られていますが、特に、北に谷を隔てた、印旛沼に面した台地上には江原台遺跡が、また、南方面には千代田遺跡(四街道市)があります。

 吉見台遺跡は発掘調査により、縄文時代中〜晩期の集落であることがわかりました。中でも、台地の斜面に面したところから大型住居跡(16頁写真)が検出され、注目されました。長軸19メートル、短軸16.5メートルの規模をもつ円形のもので、共同作業をするために使われたのではないかと考えられています。

 吉見台遺跡では日常的に使う土器・石器類などとともに、ミニチュア土器、土偶、異形土製品などが検出されました。また、水鳥の線刻画が描かれた土器も検出されました(19頁写真)。これらは縄文人の豊かな感性をうかがい知る資料といえるでしょう。

   (「原始・古代の佐倉」佐倉市市史編さん室)      

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