伊野長割遺跡 いのながわり

井野長割遺跡(いのながわりいせき)

 

 井野長割遺跡は、佐倉市の北西部、印旛沼に注ぐ井野側の支谷に面した台地上にありました。現在の井野小学校校庭周辺あたりです。

 昭和四十年代、小学校の建設、増築工事に先だって発掘調査が行われ、縄文時代後期の竪穴住居跡三軒と、同時期から晩期にかけての土器片を大量に集積したマウンド状遺跡が検出されました。

 中でも、一軒の竪穴住居跡では、床一面に焼土が積もっており、火災にあった住居跡であることがわかりました。そして、焼土を取り除くと、床に敷いていたと考えられる炭化した竹製のすのこ状マットが検出されました。これは、床の湿気を防ぐためと、清潔さを保つために敷かれたものと考えられます。

 さらに、床面から異形台付土器(イケイダイツキドキ)が二個体検出されました。この異形台付土器は、形が筒形をして中央に穴が開いているため、物を蓄えたり、コップのように使うことはできません。現代人にない祭祀的な意味を持って使用されたのでしょう。

 また、住居跡近くのマウンド状遺跡から、香炉形土器(コウロガタドキ)が検出されました。この土器は異形台付土器と形が似ていますが、少し違って、土器を吊り下げる部分があります。一見、同じように見える土器でも、土器を作り分けていますので、その使用目的も微妙に違っていたといえます。そして、そこに縄文人の繊細な感性をみることができます。

               

(「原始・古代の佐倉」佐倉市市史編さん室)

   








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